アミノ酸の王様『EAAの効果』

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アミノ酸シリーズ第5回は

アミノ酸の王様『EAAの効果』

 

【アミノ酸シリーズ一覧】

第1回「必須アミノ酸とその効果

第2回「“アミノ酸スコア”と必須アミノ酸の関係

第3回“アミノ酸プール”とアミノ酸スコアの関係

第4回「運動の源!筋肉の源!『BCAAの効果

第5回「アミノ酸の王様『EAAの効果』」

第6回「非必須アミノ酸のそれぞれの効果

番外編「筋肉の主原料『ロイシン』の効果

EAAとは

トレーニング中に飲むサプリメントで人気を博している『BCAA

これを追い抜かすほど昨今、サプリメント『EAA』が大流行していますね。

 

・EAA(Essential Amino Acids)=必須アミノ酸

・NEAA(Non-Essential Amino Acids)=非必須アミノ酸

 

つまりEAAとは必須アミノ酸9種類の総称であり

サプリメントの名称としても使われています。

必須アミノ酸9種類にはバリン、ロイシン、イソロイシンが含まれますので

前回の投稿でご紹介した『BCAA』は『EAA』の中に含まれます。

 

EAAの効果

・タンパク質の合成を活性化(筋肉の合成を活性化)

・タンパク質の分解を抑制(筋肉の分解を抑制)

・筋肉へのエネルギー供給補助

➡運動中のエネルギー源となる

・筋肉痛の軽減(筋肉の回復を促進)

・ホルモンの働きを活性化:食欲の抑制

 

「あれ?BCAAと効果は同じ?」と思った方は鋭いです!

が!これにはまだ続きがあります。

 

必須アミノ酸9種類をバランス良く摂取できるサプリメント『EAA』

しかし筋肉には最高のサプリメントと思った「EAA」にも落とし穴が?

 

EAAの注意点

BCAAには『集中力を高める』効果がありますが

EAAには『集中力を下げる』リスクがあります!

 

これは、必須アミノ酸9種類のうちの1種

トリプトファン

が関係します。

 

トリプトファンには

『副交感神経を優位にする(リラックスさせる)』作用があるからです。

トレーニングとトリプトファンの関係

トレーニング中は『集中力』を高めた状態を維持することが

トレーニングや食事管理と同等に重要です。

 

それは、集中力の欠如によって

運動の量(どれくらいの量ができたのか)

運動の強度(どれくらいの重さでできたのか)など

トレーニング全体の質を大きく左右してしまうからです。

トレーニングでは必須アミノ酸の中でも特にBCAAが利用されます。

このBCAAとトリプトファンはお互いにバランスを取り合う密接な関係です。

トレーニングでBCAAが減ってくると相対的にトリプトファンの量が増えた形になります。

その結果、トレーニング中に集中力が切れて「眠気」や「あくび」など

トリプトファンの作用によって身体がリラックスしてしまうリスクがあるのです。

また、トリプトファンはセロトニン(副交感神経に働き交感神経の働きを抑える:リラックスする)の材料となるため

トリプトファンを摂取し、その量が増えることで同様に、トレーニング中の集中力が欠如するリスクがあります。

(余談ですが海外ではトリプトファンを不眠症や、うつ病の患者に処方することがあるようです)

 

トレーニングにおいてEAAは不要なのか?

EAAはトリプトファンがあるからトレーニングで不要なのかといえば、それは間違いです。

アミノ酸スコア、アミノ酸プールの話に戻ります。

必須アミノ酸は9種すべてバランス良く揃っていることで筋肉が効率よく育つとお話してきました。

トリプトファン以外のアミノ酸が『100』あったとしても

トリプトファンが『0』なのであれば、アミノ酸スコアは『0』です。

アミノ酸プールにおいてもトリプトファン以外のアミノ酸が十分だとしても

トリプトファンがなければ、その欠如した部分から大事なアミノ酸は流れ出ます。

トリプトファンを抜いたEAAが売られていますが

EAAを購入する際は抜かれていないものをご購入ください。

 

トレーニングで必須アミノ酸9種の何が大事?

必須アミノ酸の中で不要なものはありません。

『筋肉を育てるうえで必須アミノ酸は全て必須』

これが大前提です。

 

そのうえで

トレーニング中はBCAAが積極的に利用されるので『BCAA』

トレーニング前後は必須アミノ酸9種を補充するために『EAA』

をご提案します。

『トレーニングの質をBCAAで高め、EAAで筋肉を育てる』

 

 

EAAの1回推奨摂取量

約10~25g

 

EAAの摂取タイミング

・トレーニング前

・トレーニング後

投稿者プロフィール

Yosuke Honjo
Yosuke Honjo理学療法士
RE-ALL FITNESSの栄養コンシェルジュ兼トレーナー
理学療法士であり『栄養学』に取り憑かれた男。もとは体重49kgのガリガリ。体重を増やすため過食。食道ヘルニアとなり挫折。そこから栄養の道へ進む。現在は10kg以上の増量に成功し、パワーリフティング選手として大会へ出場している。

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