迷信か?食べてすぐ横になると牛になる

「食べてすぐ横になると牛になるよ!」

「夜に沢山食べると太るよ!」

こんなことを子供の頃に言われたことはありませんか?

 

これって本当なのでしょうか?

代々、語り継がれた迷信なのではないでしょうか?

迷信?は本当なのか

A.ごめんなさい。どちらも本当です。

ただし、前提として、1日の基礎代謝を超えていれば、体脂肪は問答無用でつくということを念頭に。

食べてすぐ横になると牛になる理由

簡潔にその理由をご説明します。

  1. 食事をする。
  2. 食べたものが消化・吸収される(糖質や脂質をエネルギーに変換)。
  3. 各細胞に必要分のエネルギーが送られる。

以上の流れで食べたものは身体に吸収されていきますが、各細胞にはその時の必要分しか送れません。

そして、必要分を超えた余り分が体脂肪として蓄積されます。

食事を済ませたあとも身体を動かすことで、筋肉によりエネルギーが消費され、必要分のエネルギー量が増え、糖質や脂質が余りにくくなり、体脂肪がつきにくくなります。

 

「食べてすぐトレーニングするの!?」

そういうことではありません。具体的な対策については後述します。

夜に沢山食べると太る理由

基本的に、人の代謝機能が最も活性化する時間帯は14時~17時です。

そして、夜間にはその代謝機能が落ちるため、夜に食べすぎると体脂肪がつきやすいと言われている理由です。

しかし、夜にトレーニングをする場合や、減量中でそもそも1日の摂取カロリーが基礎代謝を下回っている場合は、そこまで神経質になる必要はないと考えます。

BMAL1について

脂肪を蓄えやすい酵素、BMAL1が夜中に増えるため、夜に食べると体脂肪がつきやすいという説もありますが、ある研究では肝臓に脂肪がつきやすくなり、体脂肪の増加には直接的に関係するとは言えないとの報告もあります。

夜間に活動することが多い場合

何時であろうと一日の基礎代謝を超えた食事をとれば体脂肪はつきます。

しかし、人の身体には元々、日中活動し、夜に休息をとるため、日中の基礎代謝が上がりやすくなる機能が備わっています(サーカディアンリズムの一つ)。

そのため、個人的見解を述べますと、夜間に活動することが多い方は日中活動している方と比べて、代謝能力が低下している可能性があるかもしれません。そのため、人一倍、運動や食事メニューに注意する必要があると考えます。

これも主観ですが、病院に勤めていた時、夜勤の多い看護師さんの食事を見ると過食傾向の方が多かったと感じます。

それには以下の記事の内容も関わっている可能性が高いです。

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対策

1.食後1時間以内にウォーキングなどの軽い運動を約20分行う。

→軽い運動であれば身体に悪い影響はなく、むしろ血糖値の上昇が緩やかになり、ゆっくり吸収されるため糖質や脂質が余りにくくなります。

2.筋トレなどのトレーニング時間と、食べる時間を近くする。

→トレーニング前の場合、これから必要になるエネルギーの補充となり、それが満たされていれば質の良いトレーニングが行え、結果的に活動量(消費カロリー)も増えます。トレーニング後の場合は、身体の中のエネルギーが枯渇していますので、摂取したエネルギーが余りにくくなります。

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注意点

食べてすぐ横にならず運動をしても、夜遅くに食事をとらなかったとしても、一日の基礎代謝を超えた食事を摂れば体脂肪はつきます。

以上のことは、運動や食事管理をしっかり行っている方がダイエットの成功率を高める要素の一つとして注意すれば、体脂肪がつくリスクを減らすことができるということです。

投稿者プロフィール

Yosuke Honjo
Yosuke Honjo理学療法士
RE-ALL FITNESSの栄養コンシェルジュ兼トレーナー
理学療法士であり『栄養学』に取り憑かれた男。もとは体重49kgのガリガリ。体重を増やすため過食。食道ヘルニアとなり挫折。そこから栄養の道へ進む。現在は10kg以上の増量に成功し、パワーリフティング選手として大会へ出場している。

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