『PAP(活動後増強)』を使ってメインセットに挑む!

ご覧頂きありがとうございます!

 

トレーニーの皆さまは

例えばスクワットのメインセットを行うまでの

ウォームアップをどのようにしていますか?

 

本日はメインセットまでに行うウォームアップで有効な

『PAP(活動後増強)』

についてお話をしようと思います!

【PAPとは】

『PAP』とは『Post-Activation Potentiation』の略で

活動後増強(効果)や活性後増強(効果)などと訳されます。

 

この効果の例としては

今日行うトレーニングがスクワットと仮定して

そのメインセットが100kg8回とします。

そしてメインセットを行う前のウォームアップの最後に

120kgを担いでおくとメインセットを行う時に100kgが軽く感じる

 

軽く感じるのは当然、筋肉が増えたからではなく

筋肉を動かす神経が活性化されたからです。

これを『PAP(活動後増強)』と呼びます。

そしてこの『PAP』を起こすためにする筋活動を

コンディショニング収縮と呼びます。

 

この効果については数々の研究で証明されてはいますが

PAPの方法(強度や時間等)は完全に確立されていませんので

これからお話していく方法については一つの例として

ご参考にしてください。

方法

まだ方法は確立されていないため色々な見解(研究結果)がありますが迷った時の選択肢として

 

パーシャルレップを行う。

(パーシャルレップの説明についてはこちらをご参照ください)

ラックアップ(ラックアウト)を行う。

が、あまり疲労を残さずメインセットに移行できるPAPを起こす方法です。

では具体例をご説明します。

 

例)メインセットが「ベンチプレス100kgを8回行う」とします。

その場合➡メインセット重量の『2割増~』くらいの重量(この場合120kg)で、

 

①パーシャルレップを行う。

ベンチプレスを例にします。

ベンチプレスは通常バーベルを胸までおろしますが

パーシャルレップでは狭い可動域で運動を行うので

下記画像の左下ように全可動域では行わず、右下のように

狭い可動域で運動を行います。

 

②ラックアップ(ラックアウト)を行う。

ラックアップ/ラックアウトとは

例えば下記画像の印のようにバーベルを支えているフックの位置から持ち上げて元に戻す。

または、印のようにバーベルをフックの位置から挙げた後

ベンチプレスのスタートポジションまでもってきて、またフックに戻す方法があります。

この動作を2,3回繰り返しますが、挙げてすぐに脱力する(戻す)のではなく

その場で6秒程度保持することを推奨します。

 

③個人的オススメ

もう一つ、上記にはない個人的にオススメする方法をご紹介して終わります。

メインセットを何回行うかにもよります

メインセット重量の+10~20kg(女性の場合は+5~10kg)程度の重量で

1~2回、全可動域で爆発的に運動を行います

(100kgなら110~120kgで1~2回)

ただし、これはメインセットの重量が増えれば増えるほど当然大変になります。

そのためメインセット前に疲労がたまってしまうリスクが高いです。

全てのシチュエーションでオススメできる方法ではないのでご注意を。

個人的には8~10回行うような高回数(低~中強度)の運動前に行うのが向いています。

5回以下の低回数(高強度)には向いていません。

 

注意

ある報告ではPAPの効力が最大化した休憩時間は7分だったとのことです。

メインセットに移るまでの休憩時間が短すぎると疲労が残ったままですし

長すぎると、せっかく活性化した神経レベルが下がるので注意してください。

投稿者プロフィール

Yutaro Masuda
Yutaro Masuda理学療法士
理学療法士として幾多の臨床経験を経て2020年に『RE-ALL FITNESS』を設立。
もともとは体重100kgオーバーの大食漢。腕立ても腹筋も出来ない男がアメリカンフットボールに出会ったことをきっかけにトレーニングを始める。やめてからはパワーリフティングに転向し、トレーニングに明け暮れる2児の父親。