パーシャルレップは最大の遠回り

ご覧いただきありがとうございます!

 

突然ですがスクワットをしますか?

その時のスクワットの「深さ」はどれくらいですか?

浅いですか?深いですか?

 

今回はその「浅い」「深い」で変わる

トレーニング効果についてお話していこうと思います。

 

 

パーシャルレップとは

タイトルにある「パーシャルレップは最大の遠回り」の

「パーシャルレップ」とは、前述したスクワットを例にすると

「浅い」スクワットを指します。

 

パーシャルとは「部分的な」という意味です。

レップとは「repetition」の略で「反復回数」のことです。

つまり「パーシャルレップ」とは、スクワットを例にすると

深いスクワットではなく、浅いスクワットを「あえて」行う方法です。

それにメリットはあるのでしょうか?

 

「あえて」浅く行うことにメリットはあるのか

結論から言えば

リハビリや痛み、または特定の部位に刺激を集中したいなどの場合を除き

パーシャルレップを行うメリットはありません。

 

「パーシャル」と「フルレンジ」どっちが効果的?

パーシャルが「部分的な」という意味とご説明しました。

「動く範囲(可動域)すべてで行う」ことを「フルレンジ」といいます。

 

部分的なパーシャルと、動く範囲すべてで行うフルレンジを比較した

いくつかの研究報告を要約して以下にのせます。

 

・パーシャルよりフルレンジの方が筋肥大効果が2倍あった

・「パーシャル群」「フルレンジ群」「パーシャル+フルレンジ群」

の3つの群で比較したところ「フルレンジ群」が最も筋力がアップした。

・浅いスクワットより深いスクワットの方が有意に筋肥大効果があった

 

なぜパーシャルレップ法が使用されてきたのか

浅いスクワットと深いスクワット、どちらが重たい重量で行えるでしょうか?

考える必要もなく「浅い」スクワットですよね。

 

この「重たい重量」が扱えるとの理由でパーシャルレップ法は主に利用されてきたのです。

重たい重量を扱うと「神経系」が活性化します。

神経系の活性化を例えると

100kgをもったあと、50kgをもつと軽く感じると思います。

こんな感じです。

 

この神経系の活性化は筋肥大と比べて簡単に成長するので

限られた運動範囲であればトレーニング初心者の方でも短期間で扱える重量がどんどん伸びていきます。

 

しかし、これがパーシャルレップ法の最大の落とし穴なのです。

 

パーシャルレップとエゴリフト

パーシャルレップでは神経系の活性化によって限られた運動範囲であれば

使用重量がどんどん伸びるとご説明しました。

しかし、前述した研究報告でパーシャルレップはフルレンジと比較して

筋力・筋肥大ともに効果が低いと言われています。

 

↓ここからがパーシャルレップに限らず筋力・筋肥大向上に必要な重要な要素になるので要チェックです↓

 

筋肉は「仕事」をさせないと発達しません。

ここでいう「仕事」とは物理用語のことで

「仕事=力×距離」をさします。

つまり、いくら重たいものを使用して「力」を発揮しても

パーシャルでは、動く範囲が狭いので(移動「距離」が短い)ので

筋肉の仕事量がフルレンジと比べて圧倒的に少ないのです。

(その逆もしかりで効果は殆どありません[力↓距離↑])

 

また、筋肥大・筋力向上ともに重要な刺激である

筋肉への「ストレッチ刺激」「遠心性収縮の刺激」が殆どないということです。

 

ストレッチ刺激とは、ある筋肉を運動範囲内で可能な限りしっかり伸ばすということです。

 

遠心性収縮の刺激とは簡単に説明すると「ブレーキをかけながら」力をいれている時

例えばスクワットですと、この時です↓

しゃがんだ時の股関節(お尻の筋肉)や膝関節(太ももの筋肉)の筋肉は伸ばされながらも力を発揮しています。

 

この筋肉の「ストレッチ刺激」と「遠心性収縮の刺激」は

筋力向上・筋肥大ともに最も重要な刺激といっても過言ではないでしょう。

 

残念ながら不相応な重さでパーシャルでトレーニングをしている方は一定数いらっしゃいます。

重量を下げる勇気を持ってください。

ジムでは人の視線が気になることもあると思います。

それによって、自分の能力を大きく見せたくなる気持ちもわかります。

しかしそのエゴリフトが筋力向上、筋肥大の最大の遠回りなのです。

正しいフォームで行える重量に設定することで、これらの効果が得られ

更には不要な怪我のリスクにさらされることも減ることでしょう。

 

まとめ

パーシャルレップでは

・筋肉の仕事量(「仕事=力×距離」)が少ない

・ストレッチ刺激が少ない

・遠心性収縮の刺激が少ない

などの理由から、フルレンジのトレーニングと比べて筋力向上・筋肥大ともに効果が低い

 

リハビリや痛み、または特定の部位に刺激を集中したいなどの場合を除き

パーシャルレップではなくフルレンジのトレーニングを行う方が効果的

 

補足:スポーツ選手においてもフルレンジトレーニングを行うことを強くススメます。

 

注 意

パーシャルに比べてフルレンジで行うトレーニングは

「筋肉への負荷が強い=筋肉へのダメージも大きい」ので

「やりすぎ」や「トレーニング部位の頻度」に注意してください。

トレーニングした部位に痛みがある時はその部位は避けて、違う部位を行うようにしてください。

 

パーシャルを「追い込み」で使う方もいますが、追い込む以前にその前のメインとなっていたトレーニングで

しっかりと負荷をかけているのであれば、それで十分ですのでパーシャルを行う必要はありません。

むしろ怪我やオーバーユース(使いすぎ)のリスクを負うことになります。

投稿者プロフィール

Yutaro Masuda
Yutaro Masuda理学療法士
理学療法士として幾多の臨床経験を経て2020年に『RE-ALL FITNESS』を設立。
もともとは体重100kgオーバーの大食漢。腕立ても腹筋も出来ない男がアメリカンフットボールに出会ったことをきっかけにトレーニングを始める。やめてからはパワーリフティングに転向し、トレーニングに明け暮れる2児の父親。