「お酢」とダイエットの関係

今回のテーマは「お酢とダイエットの関係」についてです。

お酢のダイエット効果

お酢とダイエットの関係の研究結果に「お酢を12週間、毎日30ml摂ったら、1.9kgの体重が減少した」という報告があります。

この効果にはお酢に含まれる「酢酸(さくさん)」が大きく影響していると言われています。

酢酸の効果

酢酸には糖質の吸収を緩やかにする働きがあります。

前述の研究結果では「食後の血糖値が最大34%も減少していた」と報告されています。

 

糖質の吸収が緩やかになることでインスリンというホルモンの過度な分泌を防ぎ、食欲が落ち着く時間が長くなる(満腹感の持続)ことで体脂肪の蓄積を防ぎます。さらにインスリン自体の働きを強くすることで、糖を細胞内に取り込みやすくし、糖質が余ることによる体脂肪の蓄積も防ぎます。

これらの働きもあり、グリコーゲンの貯蔵にも影響し疲労回復の手助けもしてくれます。

また、疲労回復には、お酢に含まれている「クエン酸」も効果があると言われています。

しかし、前述したお酢の摂取量ではクエン酸の疲労回復効果の恩恵は十分に受けられないと考えます。この恩恵を受けたい場合は、クエン酸を単体で摂ることをオススメします。

お酢には、酢酸以外にも「グルコン酸」や「ポリフェノール」などが含まれているため、以下の効果もあります。

  • 腸内環境を整える
  • 抗酸化作用(特に果実酢や黒酢が高い)
  • 血圧を下げる(血管の拡張作用)

 

また、睡眠の質を高める効果もあると言われています。夜にトレーニングする方は、夜間低血糖のリスクがあるので、お酢の摂取でこれを予防するのにオススメです。

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お酢のオススメ摂取量

様々な研究で、お酢の摂取量は以下の量であることが多いです。

●摂取量の目安:15~30ml(大さじ1~2杯)/日

●摂取のタイミング:食事前or食事中

※空腹時の摂取や原液の摂取では胃に不調をきたす場合があります。必ず4~10倍に薄めて摂取してください。また、1回量を調整して、少量から試してください。

 

お酢の摂取後は、口の中を水ですすいでください。そのまま放置すると酸蝕歯(歯が溶ける)になるリスクが高まります。

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お酢の注意点

お酢の効果として糖質の吸収を緩やかにすると紹介しましたが、食べた分が帳消しになるわけではありません。

消費カロリーを大幅にこえた食事をすれば体脂肪は蓄積されます。ダイエット目的でお酢を摂る場合は食事制限が前提のうえで、あくまでオマケ程度の効果と考えてください。

また、お酢の選び方にも注意してください。

お酢の種類によっては糖質が多く含まれているものがあります。原材料に、砂糖や果糖ブドウ糖液糖などが含まれているお酢があるため、使用時、購入時はラベルを確認してください。

投稿者プロフィール

Yosuke Honjo
Yosuke Honjo理学療法士
RE-ALL FITNESSの栄養コンシェルジュ兼トレーナー
理学療法士であり『栄養学』に取り憑かれた男。もとは体重49kgのガリガリ。体重を増やすため過食。食道ヘルニアとなり挫折。そこから栄養の道へ進む。現在は10kg以上の増量に成功し、パワーリフティング選手として大会へ出場している。