体脂肪の種類と体型~そこからわかること~

“体脂肪”にはいくつかの種類があり、つきすぎている体脂肪の種類によって、大まかに体型が分類できます。

また、その体型によってご自身の食の傾向を予測することができます。

体脂肪の種類

体脂肪は3つの種類があります。

  1. 内臓脂肪
  2. 皮下脂肪
  3. 異所性脂肪

内臓脂肪の特徴

  • お腹周りにつきやすい(腹直筋の内側)。
  • 加齢とともに増えやすい(基礎代謝、活動代謝機能の低下)。
  • 体脂肪の中では最優先に分解される(エネルギーの一時的貯蔵先)。
  • つきすぎると病気の原因になりやすい。
  • 体脂肪の中では硬い。

皮下脂肪の特徴

  • 全身についている(お腹では腹直筋の外側)。
  • 内臓脂肪と比べてレプチン(食欲を抑制するホルモン)やアディポネクチン(食欲をコントロールするホルモン)を適度に分泌してくれる。

異所性脂肪の特徴

  • 内臓脂肪、皮下脂肪以外の脂肪
  • 筋肉に含まれる微量な脂肪(特に運動不足でついてしまう脂肪)

注意

脂肪が減りすぎると(女性17%以下/男性:10%以下)ホルモンの正常な働きを妨げるリスクがあります。

体脂肪は健康のために必須なので「体脂肪=悪」と決めてしまうのは大変危険な考えです。

過度な減量は身体に多大なダメージを与えていることを忘れないでください。

一方で、生活習慣病のように、体脂肪が過度に蓄積された状態も同様に危険なので十分に注意してください。

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体脂肪と体型

蓄積されすぎた体脂肪の種類によって、体型にどのような違いが出るのでしょうか。

ご自身の今の体型からも予想できますが、子供の頃の写真を見てみてください。

その頃の体型から、ご自身のなりやすい体型がわかってきます。

リンゴ型体型

リンゴ型体型とは手足は細いけどお腹だけポッコリ出ている体型です。

【特徴】

  • 内臓脂肪が多い傾向

洋梨型体型

洋梨型体型とは全体的に体脂肪はついていますが特にお尻周りに体脂肪が多い体型です。

【特徴】

  • 皮下脂肪が多い傾向

 

 

注意

内臓脂肪は加齢に伴ってつきやすいため、生活習慣を特に変えていないのにお腹がポッコリ出てきたと思ったら運動習慣や食事内容を見直してください。

体脂肪が過度に蓄積される原因

  • 「消費kcal」よりも「摂取kcal」が上回っている。
  • 食事内容で脂質(特に飽和脂肪酸、一価不飽和脂肪酸)の割合が多い。
  • 食事内容で果糖(砂糖)の割合が多い。
  • お酒を飲む量が多い。

以上が主な原因と言われています。

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体脂肪が減りやすい運動

Q.時間あたりの体脂肪が減りやすい運動は無酸素運動、有酸素運動どちらでしょうか。

A.有酸素運動です。

 

有酸素運動では優先的に脂肪をエネルギーに変換して消費してくれます。

無酸素運動では逆に糖質をエネルギーに変換して消費していくため、運動のみで体脂肪を減らすことを考えると有酸素運動が体脂肪を減らすのに有効だといえます。

 

しかし

 

中、長期的に体脂肪を減らしていくことを考慮すると無酸素運動により筋肉をつけていく方が、リバウンドのリスクは減ります。

  • どうしても短期的に体脂肪を減らしたい場合は積極的に有酸素運動
  • 中、長期的に体脂肪を減らしたい場合は積極的に無酸素運動

を、それぞれ取り入れていくことをオススメします。

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さいごに

体脂肪が過度に蓄積される最大の原因は「消費kcal」よりも「摂取kcal」が上回っていることです。

つまり「食べ過ぎ、飲み過ぎ、動かなすぎ」です。

生活習慣病は数々の病気のモトとなります。

定期的にご自身の体型、食事内容、運動習慣を見直して、過度に体脂肪が蓄積されないようにすることが病気のリスクを減らすことになります。

投稿者プロフィール

Yosuke Honjo
Yosuke Honjo理学療法士
RE-ALL FITNESSの栄養コンシェルジュ兼トレーナー
理学療法士であり『栄養学』に取り憑かれた男。もとは体重49kgのガリガリ。体重を増やすため過食。食道ヘルニアとなり挫折。そこから栄養の道へ進む。現在は10kg以上の増量に成功し、パワーリフティング選手として大会へ出場している。