食べて痩せる!?『DIT』とは?

『運動をしたらエネルギー(kcal)を消費する』

当然ですね。

『食事をしたらエネルギー(kcal)を消費する』

当・・・え!?

 

食事をしたらエネルギー(kcal)を「消費」ではなく「摂取」では?

 

この話、実は嘘ではなく本当の話です。

食べて痩せる

夢のような話を信じますか!?

『食べて痩せる』のカラクリ

『食べて痩せる』という怪しい話のカラクリの正体

それは、“食事誘発性熱産生:Diet Induced Thermogenesis(以下DIT)”です。

DITを簡潔に説明すると

➡食事をすると消化・吸収を行ったり身体を温めるための代謝機能が働きます。

その働きを行う際に、エネルギー(kcal)が消費されるのです。

 

DITが最も多い食事は?

食事内容によってDITで消費するエネルギー(kcal)は大きく異なります

●糖質:約5~10%

●脂質:約3%

●たんぱく質:約30%

➡摂取kcalから上記の%分が消費(kcal)されます。

つまりDITはたんぱく質が最も消費します。

例えば1,000kcal分のたんぱく質を食べても

約300kcal分のkcalは消費されるのです。


『赤身肉ダイエット』が流行ったと思いますが

その理由の1つとしてDITが関係していたのです。

※その他の理由は以下の投稿をご参照ください。

“食べて”「食欲を抑える」テクニック

なぜ”ダイエットの時に”たんぱく質を摂るのか

 

ちなみにボディビルダーの中には減量期に

体重の3~4倍のたんぱく質を摂っている方もいます。

 

DITは魔法の力ではない

この話をすると『たんぱく質なら沢山食べても良い』と解釈しがちですが

たんぱく質は消費kcalが増えると言っても総消費kcalを超える食事をすれば

当然、体脂肪になるリスクは上がるので、あくまで1日の摂取kcalの中での

たんぱく質の割合を増やすようにしましょう。

また摂取kcalを守っていても”過度に”たんぱく質を増やすことにより

PFCバランス(たんぱく質/脂質/糖質のバランス)が極端に偏り

『糖質や脂質を全く摂らない』ようなことをすると体調を崩したり

基礎代謝が落ちて痩せにくい身体になってしまうリスクもありますので

偏りすぎた食事はNGです。

 

1ポイントアドバイス

早食いは太るとよく言われますが『よく噛む』ことは食べ過ぎを防ぐだけではなく

内臓への血流量が高まりDITの働きが活性化するとの報告もあります。

なので良く噛むことを意識しましょう!

 

注意点

たんぱく質のエネルギー(kcal)消費が多いなら

『プロテイン(サプリメント)だけで痩せるのか?』

と思う方もいるかもしれません。

先述した通り、”良く噛む”ことが食事の際のkcal消費を増やす事に繋がるので

サプリメントよりも固形食の方がDITを効果的に活用できます。

また、確かにサプリメントは余計なkcalを摂取しないで済みます。

しかし、サプリメント中心の食事を続けると、胃腸の機能が低下し

下痢や便秘などにもなりやすくなります。これでは本末転倒です。

あくまでリアルフード(固形食)を中心に摂り、サプリメントは補助として活用してください。

投稿者プロフィール

Yosuke Honjo
Yosuke Honjo理学療法士
RE-ALL FITNESSの栄養コンシェルジュ兼トレーナー
理学療法士であり『栄養学』に取り憑かれた男。もとは体重49kgのガリガリ。体重を増やすため過食。食道ヘルニアとなり挫折。そこから栄養の道へ進む。現在は10kg以上の増量に成功し、パワーリフティング選手として大会へ出場している。