知るべき事実『筋肉量の限界値』
Q.筋肉は際限なく増えると思いますか?
A.NO
特にボディメイクを行う男性トレーニーにとって受け入れがたい事実ではありますが
この結果を前向きにとらえていただき今後のボディメイクの方向性やトレーニングの内容の
再考のキッカケにしていただければと思います。
はじめに
筋肉の限界値のお話をする前に「筋肉は簡単につかない」というお話からしていこうと思います。
ホメオスタシス(生体恒常性)という言葉をご存知でしょうか?
プラスに傾くわけでもなく、マイナスに傾くわけでもなく
常に真ん中でバランスをとる下の図のように
人体も“常に体内の環境を一定に保とうとするメカニズム“があり
これをホメオスタシス(生体恒常性)といいます。
暑ければ汗をかき、寒ければ身体を震わせ体温のバランスを保ち
お腹が減れば「お腹が減った」という合図を送り
お腹が一杯になれば「お腹が一杯」という合図を送るなど
身体がバランスをとろうとしている仕組みを上げたら切りがないです。
筋肉も、もれなくこのホメオスタシスによってそう簡単にはつかないような仕組みになっています。
筋肉量の限界値
これには諸説ありますが、特に簡易でわかりやすい”マーティン・バークハン モデル”をご紹介します。
身長(cm)- 100 = 体脂肪率4-5%まで絞った時の体重(kg)
ここから導き出した数字から除脂肪体重を出したのが以下の図です。
※除脂肪体重とは体脂肪を除いた重量のことで、そのうちの7割が筋肉と言われています。
減量を行ったことのあるトレーニーであれば想像がつくと思いますが
体脂肪5%まで絞った場合、間違いなく身体はカタボリック状態(筋分解が起きやすい状態)になるので
栄養が満たされていることを条件に再考すると
“上図の除脂肪体重に3kg前後プラスした体重が筋肉量の限界値”と考えていいでしょう。
(例)
◇身長:177cm
◇体脂肪4-5%時の体重:77kg
◆除脂肪体重:73kg~76kg
➡うち筋肉量は51kg~53kg
除脂肪体重✕0.7=筋肉量
おわりに
ここまでの話はハードなトレーニングと徹底した食事管理を行っていたとしても
誰でも到達できるレベルではありません。
日々のハードトレーニングと食事管理の年数を重ねれば重ねるほど
成長率は緩やかとなり1年に数百グラム~1kg増えたら凄いレベルです。
更に、生まれ持った遺伝的要素でも十人十色で成長の幅は大きく変わります。
つまり筋肉量の限界値はあっても、そこに到達すること自体が限界突破なのです。
投稿者プロフィール
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理学療法士として幾多の臨床経験を経て2020年に『RE-ALL FITNESS』を設立。
もともとは体重100kgオーバーの大食漢。腕立ても腹筋も出来ない男がアメリカンフットボールに出会ったことをきっかけにトレーニングを始める。やめてからはパワーリフティングに転向し、トレーニングに明け暮れる2児の父親。
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